1級建築士合格発表

 今年も1級建築士の2次試験(製図)の講師を資格の学校でさせて頂きました。課題は「事務所ビル」でした。今年は1年目の方を担当させて頂き、手書きで初めて図面を描くという方もいらっしゃいましたが、2・3日前に合格通知が届いたようです。合格された皆様、おめでとうございます。残念ながら、上手く図面が描けなかった方、エスキスが上手にできなかった方、今年の反省を踏まえ、是非、来年以降に再チャレンジしてみてください。私も一度、製図試験がうまくいかず、翌年再チャレンジして合格通知を手にしました。チャレンジ精神を大切にトライして頂けたらと思っています。皆さんが合格できるようにまた来年私もサポートできたらと思っています。

今年私が担当した1年目の方は、受験した方が7名、合格者は4名ということで、1年目の方ばかりでしたが、57.1%の合格率でした。試験問題を作っている日本建築技術普及センターの調査結果では今年の2次試験の受験者数は全国で10509名で合格者は3473名、合格率は33%が平均でしたので、私のクラスは人数が少なかったこともありますが、平均より上になり、学校関係者の方には少し貢献できたかと思っています。愛媛は今年は25名の方が合格しています。5分の1くらいが私の生徒さんということだったので、愛媛の設計業界にも少しですが貢献した、といえるかもしれません。また来年、仕事としても建築士が増える活動に継続的に貢献できたらと思っています。愛媛県に建築系の大学のコース(1級建築士の資格がとれる学科)ができると良いのですが、なかなかできなくて、じっくり4年間(大学院も含め6年くらい)学ぶ環境が地元にないのが残念に思っています。建築系学科の専門的な研究者がいないのが、数十年前からの課題ですがまだ解消されていないです。そのようなことに関心のある方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声がけください。。何かできることはないかといつも考えています。今年は世界的な建築家の隈研吾氏にも愛媛のそのような現状をお話しさせて頂する機会が松山でありました。隈氏も何かできることがあれば言ってほしいとのことでしたので、地元で建築関係や大学関係の皆さんと連携の輪が広がると良いなと思っています。災害時や技術者の高齢化、慢性的な人材不足が解消されると思います。役場などでも建築の審査上、専門的な知識がとわれることや客観性、学術的なサポート等も含め、解決が難し問題が、いろんな問題があるのではないかと、上手くいっている他の県:四国では高知、徳島県等、木材資源が多い地域の活動を見ながら思います。合格者のデータですが、以下、日本建築技術普及センターのウェブサイトより抜粋しましたので、受験される方は参考にされてみてください。

 製図は自己チェックが難しいかと思いますので、独学でされている方は製図だけでも資格の学校で学ばれることをお薦めします。近年の製図課題では、実施レベルの内容(地盤改良や杭基礎)も問われますので、未経験の生徒さんはより、講師のアドバイスが必要になってくると思います。自分のレベルや他の生徒の作図のレベル、プランなども教え合える機会があるので、短期間で効率的に製図の能力が伸びやすい環境だと思います。また、私のような担当の講師がそれぞれの学生の苦手部分の克服をサポート(製図学習のアドバイス)を行っていますので、それぞれの弱みを早く克服し、製図力を早くに養うことができます。1日1日の積み重ねが合格に繋がります。期間限定ですので、今年上手くいかなかった方、来年初めて受験する方、効率よく学習できる環境を(ご家族や職場の方に事前に協力して頂く等)整えて来年は受験できるように頑張りましょう。合格する確率は環境を整えることで格段に上がると思います。