神山まるごと高専

先週、今年の春に開校する「神山まるごと高専」(徳島県)の見学会に参加してきました。

設計監理はshushi architects 吉田修一郎 石川静+須磨一清、構造は山田憲明構造設計事務所(大埜地校舎)、フジタ設計 藤田 清人(西上角校舎)

西上角校舎(旧神山中学校舎)

 はじめに旧神山中学校を改修した西上角校舎を視察。その後、新校舎の大埜地校舎を訪れました。

 西上角校舎は既存の校舎をできるだけ活用しつつ、寮生活の空間、食堂、会議室、教室、図書室(地域の方も利用できる)が新たに整備されていました。

図書室入口の造作棚
図書室内(まだ若干、準備中の様でした)
温かみのある地元杉材を使用した食堂のテーブルとイス

 シンプルな最小限の改修ですが、食堂のイスはワークショップで作られた椅子で、手作り感のある温かみを感じれる食堂の雰囲気を作り上げているように感じました。図書室も本棚のアーチ部分が想像力を掻き立てるデザインとなっていて、図書が育む知的な世界を表現しているような造作家具のデザインとなっていました。

新校舎の大埜地校舎

 新校舎の建物は、平屋でもともと田んぼだったレベル差のあった敷地をそのまま建物にも取り入れた設計となっていて、集落のランドスケープや風の流れ、太陽の動きなどを巧みに取り入れた、集落に溶け込んだ、明るい校舎でした。(ガラスが多く、学校が地域に開放されていることがとてもよくわかる作りになっていました。)大きな空間を木造で実現する構造計画は構造家の山田憲明氏によるレシプロカル構造によるもので、エントランスホールや各教室の他、その中でも、高低差のある地形を生かした大講義室のスペースは特に見応えがありました。

レシプロカル構造を取り入れた無柱空間の大講義室

建築の視察のために訪れましたが、高専のパンフレットを読ませて頂き、「人間の未来を変えるための日本にまだない選択肢になる」これからの時代の高専の最先端の取組みの姿勢にとても衝撃を受けました。詳しくは神山まるごと高専のHPをご覧ください。学生のころから、良い建築、空間は様々な配慮をして出来上がっているので、できるだけ自分で空間を体験して学ぶことにしています。地域のコミュニティを活性化させる価値のある建築、空間を機会があるときに提案したいと思い、いろいろと見学会を通じて学ばせて頂いています。。設計を担当した吉田氏、非常勤で教鞭をとられる予定の入江氏と宿が偶然同じで朝食時に少しお話しできたこと、午後から少しですが、関係者の皆さん、吉田氏とご一緒に校舎を巡れたことが貴重な体験でした。まだ校舎が利用されていないので、じっくり見学することができました。吉田様、入江様、高専の関係者の皆様、お忙しいところ、ありがとうございました。後日、神山町の別の訪問先も少しですが、おまけでご報告できたらと思っています。。。。つづく。

神山まるごと高専 | テクノロジー×デザインで人間の未来を変える学校 (kamiyama.ac.jp)

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#レシプロカル構造

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#構造 山田憲明構造設計事務所(大埜地校舎)フジタ設計 藤田 清人(西上角校舎)