今年の思い出3

今年の6月に大阪で建築関係の講習会があり、その帰りに大阪万博を訪れました。

建築を設計する建築家は、実物の建築を体験することがもっとも大切な経験とよく言われています。写真ではなく実物の建築を訪れることが正しくその建築を理解することができるから、だと私は思っています。そして、期間限定ではありますが、世界で一番大きな木造現代建築を経験することは、実に良い経験でした。特に、今回は大屋根リングの屋根に愛媛県産材のCLTが多く使用されていることもあり、CLTの使われ方や接合方法を学ぶ上で、自分の目で見て、足で歩いてみて、その強度や柔らかさ、細かな配慮のされ方等、いろいろ写真では見えないところを学ぶことができました。

建築計画では大屋根リングを支える骨組みにも注目しました。貫工法はもともと日本の社寺仏閣や古い日本家屋に使用されてきた伝統的な工法ですが、風も通過しやすい構造方法なので、リングの外側から内側に十分な通風が確保されていました。これが普通の壁であったらとても内部の会場は暑さで耐えきれない状況だったのではないかと想像することができました。

大屋根リングは庇の役割もあるので、暑い日差し(直射日光)を避ける半屋外空間(バッファゾーン:緩衝空間)として、とても役立っていました。(特にここ数年猛暑ということもあり)やはり庇の重要性は気候変動に対しても更に重要度が増している建築の要素だと実感。

CLT屋根によるスロープで子供たちや高齢の方、障害のある家族も散歩ができるように計画されていて、人にやさしい設計(配慮)がされていることが共感できました。

屋上に使用されているCLT

屋根に使用されているCLT(3層3プライ)。接合は金物による現代的な接合方法でした。

柱・梁は集成材(外観からは見えにくいですが、現代の金物による接合方法でした。)

屋上の屋根部は桧のCLTが使用されていまいた。

自分のお金と時間を使い、自分の足で2週ほどリングを歩きました。その価値は十分感じることができるものでした。(屋上以外にもパビリオンを少し巡ったので、運動不足の私には本当にいい運動になりました)リングの設計者である、建築家の藤本壮介氏の建築を巡った今年の夏の思い出でした。藤本氏は東京の大手町に385mの高さの建築:Torch Tower(2028年完成予定の日本の最高層ビル)の設計も行っていて、2023年から着工していますが、そちらも完成時にはメディアが注目すると思われます。何事も、一見は百聞に如かず。

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