人や社会、環境にやさしい建築を目指しています。

　住宅や建築物の設計は個人や企業、公共の資本を使用して建築されますが、同時に社会的な基盤でもあります。また、町の景観を形成する要素でもあり、災害時に倒壊しないように耐震性や省エネ性に配慮した設計が求められます。敷地の地盤状況、建設コストや長期的視点も考慮し、家族構成や住む人、利用者が快適な暮らしができるように設計を行う必要があります。
　一方で、住宅や建築には場所性や気候・風土に合った暮らし方、過ごし方、働き方があります。愛着を感じる建築は長い間、人に愛されることで長期間維持されます。環境や省エネにも様々な視点（空気の流れや自然光の入り方）等を取り入れながら、小さな住宅においても家族という小さな社会の生活の拠点として快適に空間が機能できるように、それぞれの家族の生活の仕方に配慮した設計が求められるでしょう。

　木造住宅は比較的身近な建築であり、一般の方もCO2排出に貢献できる分野と言えます。地域にある杉や檜といった木材等を活用し、産地の大工職人の皆さんと共に、自然環境に配慮した循環型の建築を作ることで運搬や精算時のＣＯ２排出を削減できます。愛媛県は杉や檜が身近に生産されていて、大都市圏に住む人から見るととても、贅沢なことですが、木を森で選ぶところから一緒に始められます。身近にそのような家づくりができる森林資源に恵まれた場所ですので、これから社会で活躍されるお子様の環境教育にも良い機会になると思っています。

　住宅建築や商業建築、医療や福祉といった公共性のある建築物にも地域性や建築の文化があり、それらは場所や気候、用途等により構造的、機能的に求められる内容に違いがあります。建築基準法の適用のされ方も変わります。新築やリノベーション、用途変更等、様々なアプローチが新しい環境として快適なスペースとして利用者の方になじむように、現況調査を行い、設計提案を通じて、新しい建築や空間の提案、活用の提案を行っています。

現代的なデザインを取り入れつつも、それぞれの場所の気候風土、特徴を踏まえ、日本の伝統的な工法や、味わいのある空間や佇まいを依頼主の皆様と一緒につくっていきたいと考えています。エネルギーコストが上昇している今日、家づくりの機会に省エネ性能を高め、電気代や暖房設備等にランニングコストがかからない取組みを行いませんか？これからの住宅や建築にはより環境的な配慮が求められていく時代です。CO２削減への取組みも家づくり、建築物の建設には長期的な視点を考えるととても大切な部分になります。

　建築の設計を通して、持続可能な社会への貢献や、地域産業でもある林業や大工職人の工法、建築の文化の継承に寄与できるように、依頼主の皆様と家づくり、建築づくりについて、取り組みを深めていきたいと考えています。何から始めて良いかわからない皆様も、是非、お気軽にご相談ください。