IRISER TOKIWA 2022

今治市内に計画された集合住宅。江戸時代から今治城を中心に整備された市内の町割りは真北から45度、道路の軸線に角度がある。心地よい気流の流れを住戸に入りやすくするために、南東方向に市内を流れる蒼社川とパラレルに建物を配置した。南東方向、北西方向に開口部を設け瀬戸内の穏やかな自然光と風の通りを意識しつつ、一方では周辺の住宅に日影があまり出ないように3階建までの計画とし、ボリュームを抑えた設計としている。CO2を極力削減するためにコンクリート量は最小限とし、壁と床、天井のみで構成されている。壁は15cm~21cm、天井床は15cm~18cmとした。(壁式工法を採用)省エネ性能にも配慮し、庇を深めに設け、外気に面する壁は断熱化し、開口部も複層ガラスとし、室内環境を充実させている。2LDK~1ROOMの組み合わせで比較的若い入居者を想定し、シンプルなデザインで統一している。(写真:外観 北村徹)(内部写真:中尾)