土壁・竹小舞

今日(18日)は四国職業能力開発大学校(香川県丸亀市)にて土壁の勉強会(伝統的工法住宅における耐震設計・改修技術)に参加してきました。

 朝から3尺と一間幅の壁の竹小舞の作り方(掻き方)を講師の平口氏(㈲平口竹材店)指導による藁縄の縛り方を実演して頂き、午後4時頃まで参加者の皆さんと一緒に実習しました。

最初は竹小舞を固定する間渡し竹から設置しました。最初の平口さんの実演。

その後、私も間渡し竹をのこぎりで切って、設置してみました。(ちょっと弓状に曲げて差し込むのがコツと教えて頂きました。)

丁寧に私達に固定方法をやさしく教えて頂いた平口さん。お人柄が素晴らしい方でした。

(その後藁縄で割竹を固定していきます。竹小舞を固定することを「掻く」と言いますが、竹小舞を体験する機会は少ないのでとても貴重な機会でした。私も一般的な藁縄の結び方、間渡し竹、割竹の各工程の実習体験してみました。)参加者の皆様と話しながらやってみると、思った以上に楽しかったです。

この他、午前中、NPO法人土壁ネットワークの大西氏(㈲田園都市設計)による土壁共同研究の概要、土壁の歴史、土壁の分布と各地域で使用する小舞の違い、土壁に関する建築基準法上の構造耐力、土塗壁の施工ポイントも講習で内容を伺いました。こちらも大変勉強になりました。今度土壁に塗る土(荒壁用)も見せて頂きました。

加工土の前の段階の原材料の土(釉薬瓦の制作時に発生した余りの土が粘土土の原料とのこと)

50日間、加工土(藁と土と水で練られた土)として保管された後(発酵後)の土。田んぼでかいだことのあるような、少し発酵した土のにおいがしました。これは藁苆(わらすさ)の発酵したにおいだと思います。

 練られた加工土の保存期間は今回のものは50日と伺いました。土は釉薬瓦の材料を左官屋さんが瓦やさんから仕入れたものを原料に水と藁と土を合わせて加工土で調整するとのこと。混ぜながら仕上がりを見て藁でも微調整するそうです。保存期間で壁の強度も変わるらしく(奥深さに)とても興味を感じました。藁の発酵が進みすぎても強度が下がるので良くないようです。 午後4時からは四国食糧能力開発大学校の鶴田氏(住居環境科教授)による土壁の耐震性能の評価方法について講習がありました。耐力壁の低減率が構造計算には含まれているので実際の耐力はもう少し強いとのこと。今回の試験体を強度実験する予定と伺いました。次回は土壁(荒壁)を体験予定。土壁は地域にもよって土や小舞等は使う材料等に違いがあるそうですが、調湿性能もあり、健康に良い自然素材なので、これから家づくりをされる皆様に環境にも人にも優しい伝統工法の家づくりのことを色々と知って頂きたいと思っています。いつか機会があれば興味のある依頼主様の住宅等に土壁をたくさん取り入れた伝統工法の家を設計してみたいと思いました・・・つづく。

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